アナログな私
前略
6月に入り、めっきり暑くなり、最近ではクールビズなマスクが発売!など昨年まではほとんど無かった報道をよく耳にしますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。本当、外に出れば、テレビに映っている街の人々を見れば9割以上の方がマスクをしていますね。それが普通になりつつある、マスクを外しているfull faceを見る方が違和感あるような...ということ自体が緊急事態な感じですが、皆さんきちんと感染対策をしっかりしていると改めて国民の方々の意識改革を実感しています。これからはマスクもファッションの一部になるんだなあと、いつも服とマスクが綺麗にコーデされている小池都知事を見て思うのは私だけでしょうか。
現在コロナ禍の世の中では、リモート〇〇、テレワーク、オンライン〇〇、オンデマンドなどということが普及し、更にはコロナ後も今後5年から10年の間では約50%がリモートワークにすることが可能ということも言う人もいます。皆さんの日常生活にもすっかり定着しつつあるリモート〇〇はあると思いますが、基本アナログな私にはちょっと違和感があるというか、しっくり来ないというか、ついていけてないという方が正しいかもしれません(笑)。
例えば、パソコン画面よりペーパーで読む方が好きで(と言いつつ、このようなコラムを書くことは少し矛盾?)、車のバックモニター見つつも、絶対未だに運転席の窓をがっつり全開にして後ろを見まくったり、リモート飲み会は興味なかったり(やはり直接会いたい!)、数えれば切りがない気がします(苦笑)。
またこのような事態になり、各学会はオンデマンドになる学会が増えるようです。去年までは、“あ~また遠くまでお金かけて学会に行かないといけないなあ...きついなあ”と半ば愚痴ったりもしていました。でも行ったら、行ったらで、臨床に浸る毎日の私は久しぶりにアカデミックな時間と空間を体感出来たり、一人の時間が過ごせたり(笑)、友人や先輩後輩とふと会えたり、その土地の美味しいものが食べれたりなど、やはり学会会場に行くこと自体は私にとっては本当は非日常的な貴重な旅だったかもしれません。...と思ったりもします。
そして医療でもリモート診療が最近では普及しているとか..。現在発熱外来などでリモート診療されるところが増えており、そういう疾患限定、期間限定的なものであれば、なるほどと思います。しかし、コロナ後も全てにおいて永久的にリモートというのは、目で見て、手で触り、が基本の医療・看護・介護には難しいと考えます。声のトーンだったり、いつもと違う雰囲気、などはカメラ越しにはわからない部分も沢山あると思います。
これまで感染症というもの、ウイルスというものは人類の文明文化を進化させてきたと言われており、勿論こういったリモートワークを否定するわけではありません。新型コロナウイルス感染症が新しい生活スタイル、文化を発展させ、より良い世界になればと思います。これまでも温故知新で昔から続いている伝統的なやり方などを基本に、うまく新しいことを取り入れて発展してきました。感染症対策に至っては、基本は100年前とほとんど変わっていないとも言われています。
これからの社会に医療もどれだけリモートを取り入れていくのか、常に患者さんと疾患と向かい合い考えていきたいと思います。
最後になりましたが、6月の誕生石は真珠。
淡海の海、沈く白玉知らずして 恋ひにけるよは 今こそまされ
万葉集に収められた柿本人麻呂の歌です。海は琵琶湖、白玉は真珠を指し、湖底に眠る純白の玉を恋の相手にたとえた歌です。思いを寄せる女性のように真珠が輝いて見えたようで、真珠は今も昔も美しい女性によく例えられます。明日は私が知る真珠のように美しい人の誕生日です。
ちなみに上記は新聞の天声人語からの抜粋です。
やはりネットより新聞の活字が未だに”しっくりくる”私はやはりアナログなんでしょうね(笑)。
季節の変わり目、熱中症など体調崩しやすい時期です。
くれぐれもご自愛ください。
M.M